私は器械体操やトランポリン が大好きです。
トランポリン はスポーツとしては新しい方かと思いますが、器械体操って近代オリンピックの第1回アテネオリンピック(1896年!)から実施されており、花形種目になるくらい歴史のあるスポーツですよね。
でも、本格的に体操やトランポリン を取り扱ったTVゲームってないんです。
あったとしても、ボタン一つでバク転できてしまうリズムゲームであることが多い気がします。
その辺りから読み解いていく、たとえTVゲームになったとしても味わえないであろう、体操・トランポリン の面白さについて書いていこうと思います。
スポンサーリンク
上にも書いた通り、器械体操ってかなりの歴史のあるスポーツだと思うのですが、本格的な体操ゲームって話題にあがりません。
野球でもサッカーでもテニスでも人気のゲームって沢山あるのに何故なのでしょう。
また、これらのスポーツを実際にやっている方はゲームを楽しめているのでしょうか。
まず、その辺りを考えてみますが、結論としては楽しめるのだと思います。
何を楽しむかというと、勝つための戦略やプレイ中の一瞬の判断、そしてスポーツのゲームを大局的に見れるかとかシミュレーションを楽しんでいるのだと考えます。
ここにボールが来ると敵はこう動くからこっちに打とうだとか、
タイミングを少しズラすだけでこの局面は切り抜けられるだとか、
野球とかサッカーは10人近くで成り立っていますが、その全員を見ないといけないので自分でプレイするのとは違った視点に立てそうです。
臨場感がないといえばそうなのですが、大局的にゲームを見るって大事なことだと思います。
そして、臨場感の部分はこれからはVR(Virtual Reality・仮想現実)のブームによって解消されていくでしょう。
また、ゲームでスポーツをするときはボールの送球やラケットの操作で変なミスをすることってほとんど無いです。(ちゃんと設計されているゲームもありますが)
例えば、プロ野球に比べて甲子園の野球はエラーや凡ミスの確率が多少高くて、でもそれはそれで両方面白いところだと思います。
ゲーム内ではその確率がさらにさらにゼロに近づくのですが、運動のシミュレーションをする上ではそれでも楽しめるんです。
そう考えると、体操やトランポリン はどうなのでしょうか。
まず、体操の試合に勝つために戦略はあるかというと、実は球技などの対人型のスポーツと比べると全然ないと言ってよいと思います。
オリンピックの大舞台で0.1点の差でメダルの色が決まる大事な局面では確かに技を増やす減らすという戦略はあるのですが、基本的には練習で続けてきたことを大会当日にできれば良いのです。
あるタイミングで敵に邪魔されることはないので、練習でできた最高の演技を本番にやりきることが大事です。
ここをTVゲームにしても楽しめそうにありません。
プレイ中の一瞬の判断についてですが、これはとてもゲームで再現できそうにありません。
例えば床でロンダート→バク転→新月面宙返り(2回宙返り2回ひねり)の流れで宙返りの着地をキチンと決めようとした時に、体操選手が一体何を考えているかというと複雑すぎてとても表現できそうにありません。
バク転のタイミングが少し違ったから宙返りの入りが上手くいってなくて高さが出てないからちょっと回転を速くしてギリギリまで回ろう、みたいな判断を1秒するかしないかの内に判断してるとして、宙返りをしたことがない一般の方にとっては何のことかイメージができませんよね。
速すぎるし、繊細すぎると思うのでとてもゲームのコントローラのボタン10個程度では表せそうにありません。
(運動器官の話の前に感覚器官、主に三半規管で感じることがTVゲームとして無理)
VRを持ってしても到達し得ない領域なのではないかと思います。
そして、シミュレーション要素ですが、やはり体操競技って自分との戦いです。
対人で相手の動きを予測する練習も必要ないですし、個人競技なので一度にチーム全体の動きを把握する必要もありません。
自分のカラダの動きを想像するだけなので、脳内で完結してしまいそうです。
これは体操選手側の立場でしたが、一般人の立場で考えると想像ができない世界が広がっていると思います。
自分がやったことのない技を想像するって難しそうですよね。
でもここってVRでいくらか体験はできる気もしますが、部屋の中でヘッドマウントをつけてソファに座っているだけでは身体と連動していないのでただ映像が流れていくだけですね。
そして、VRと宙返りの相乗効果でVR酔いする人が続出しそうな気もします 笑
とまあ、このように体操・トランポリンのゲームを作ったとしても楽しそうではなさそうです。
ですが、その辺りが面白さに繋がってくるのだと考えます。
すなわち、練習を重ねる内に自分と戦って力を伸ばし、大会に向けて最高の自分を作り上げていくこと。
全く出来なかった技を何とか真似したりコツを教えてもらってイメージを作り上げ、そのイメージ通りに技を実現するところに面白さがあると思います。
プロ野球と甲子園の話ではエラーの確率の話をしましたが、体操の練習は初めは技が出来ないので言ってみればエラー確率100%のようなものです。
これを失敗の確率0%まで下げていくことに楽しみがあるのだと思います。
失敗するということは、実は怪我につながる可能性が少なからずあるのですが、失敗の恐怖と向き合い、そして乗り越えていくことも醍醐味の一つかもしれませんね。
成功するにしろ失敗するにしろ複雑なカラダの操作が必要なので、ゲーム内でボタン一つで100%成功してしまうと醍醐味がなくなったも同然なんです。
あとは、チームとして体操競技が強くなるには、練習の質や量の最適解を見つけていくことでもあると思います。
上手いチームには上手い練習方法があると思いますし、前人未到の技はその技の練習方法を知らないと効率よく覚えられそうにないです。
対人ではない個人競技とは言いつつも練習の時も大会の時も、チームワークが必要になるので普段からお互いに叱咤激励し合いながら、自分を向上させたいと思う仲間たちと時間を共にすることはとても刺激になります。
近代オリンピックでは第1回から登場している体操競技ですがオリンピックでなくても、人類は昔から何かにつけて競い合っていたのだと思います。
一番わかりやすいのは、この動きは他の人は誰もできなくて自分だけはできるという、0か1かの比較です。
こんな状況だとこんなことが出来るんだという自慢めいたこともあるでしょうし、そのカッコいい技をどうにかこうにか真似したいと思うのも体操の始まりだと思います。
大昔は採点するという概念もなく、ただ出来るか出来ないかの差だったと思いますがそれだけだと発展しない気もします。
要は体操をすることのメリットですが、やはり人類の歴史は戦争の歴史とも言います。
武器を上手く扱う練習も必要でしょうし、敵から逃げるために木の上に素早く登る必要があったかもしれません。
片手に武器を持ってもう片方の腕のみでいかに効率よく馬に乗れるかなども必要だったと考えられます。
また、効率よく覚えるためのコツは何かを共有することも、軍隊(チーム)を強くする上で役立ったのだと思います。
戦争的な要素をなくしても、馬の上でこんなにスタイリッシュな動きが出来るかなど競っていた流れが、現在のあん馬や跳馬に続いているのでしょうね。
広い視野で見ると、誰もやっていない技をやりたいという考え方は、現在のギネス記録に受け継がれているのかもしれません。
調べて見ると面白そうですが、真面目な記録もネタのように半分ふざけたような記録もあり多彩ですよね。
自分の身体を使って何か新しいことを表現したいと考えたことが体操の原初なのだと思います。
そしてそういう風に考えている人は現在でもたくさんいますよね。
それが大昔からある体操マインドの可能性があります。
そんな中、トランポリンについてはオリンピックでいうと2000年のシドニーオリンピックから採用ということで、体操とは100年ほどの差があります。
体操が身体一つで出来ることを考えると、トランポリンは器具なくして出来ませんからね。
下手すると危険なスポーツなので、質的に安定していて安全に競技を行うための器具がどんどん進化してきたからこそ可能になったスポーツです。
新しいスポーツということはまだ成熟していないスポーツであるとも考えられます。
競技人口がこれから増えると、トップ選手にも競争原理が働いてどんどんレベルアップすると思います。
もしお子さんがいて、オリンピックを目指して何かスポーツを始めるとしたらトランポリンは一つの手かもしれません。
これからトランポリンはもっと普及し、裾野が広がっていくスポーツだと思いますので今はチャンスです。
(あなたの周りにもきっとある!?近年増加中のトランポリン施設まとめ一覧)
もしこのブログきっかけでトランポリンに興味を持たれた方がいれば幸いです。
是非ともメールいただければと思います。
体操・トランポリンの話をずっとしてきましたが陸上も、自分の身体一つか棒や何かの道具を使って競っていますね。
違いは何なのだろうと考えていましたが、答えは多分シンプルで測定器具が必要か不要かですかね。
陸上競技では走った時間をストップウォッチで測ったり、投げた距離をメジャーで測ったりしますね。
体操でも高さを出すことは採点項目の一つですが、わざわざ〇〇cmでしたよ〜、と測ったりはしません。
一昔前は、跳馬のルールが全然違い、跳んだ距離を競っていた時期もあるんですが、今のルールとは違います。
(もちろん今は、どれだけ回ったか・捻ったか・姿勢はどうだ、などですね)
こういう目線で歴史を紐解いていくことも面白そうな気がしてきました。
別の機会に記事にするかもしれません。
で、体操がいかにゲームに向いていないかの話をしてきましたが、それでも体操のゲームは皆無ではないんですね。
まず記憶があるのは、初代プレイステーションで発売された筋肉番付の中のゲームで、バック転50m走というのがありましたね。
実際にバク転ができるケインコスギさんや池谷直樹さんらは分かるのですが、ゲームに登場するキャラクターで武豊さんや舞の海さんも確かバク転しまくってたのではないかと思います。
野球の名手らもバク転しまくりでした。
ゲームにしてしまった勢いに笑いが出ますね。破茶滅茶です。
[amazonjs asin=”B00005QBOO” locale=”JP” title=”筋肉番付Vol.2 新たなる限界への挑戦”]
こちらはプレイしたことはないですが、任天堂Wiiのマリオ&ソニック AT ロンドンオリンピックというのを動画で見ました。
リズムゲーム的な感じですので、ゲーム内で同じルールで競い合うのは楽しいのかもしれませんが、やはり自分の身体をコントロールすることを身につけるという醍醐味は味わえません。
体操・トランポリン界隈の用語に触れられたり、会場の雰囲気は掴めるかもしれません。
[amazonjs asin=”B005MWBXSO” locale=”JP” title=”マリオ&ソニック AT ロンドンオリンピック – 3DS”]
本気で体操ゲームを作るとしたら一体どうなるのでしょうか。
現在のTVゲームでは画面を見て音を聞いて、その状況に合わせて行動を決めていきます。
状況を知るために視覚や聴覚を使い、せいぜい指先の触覚や声を使って操作するということです。
体操・トランポリンのように、自分の空中姿勢や状況を知ってその動きをコントロールするにはインプットする情報とアウトプットする情報が足りなさ過ぎます。
21世紀中には本格的な体操のゲームは出てこないのかもしれません。
が、ゲームもそうですがデジタルの分野ってムーアの法則的に進化しているのでそう遠くない未来で可能になる可能性もあります。
VRの次の次の次くらいかもしれませんが 笑
何かよいアイデアはあるんですかね?
楽しみです。
私は体操もトランポリンも大好きです。
練習のペースは落ちてますが、逆立ちも宙返りもずっと続けけられるように身体を保っていきたいです。
上では特に触れませんでしたが、身体中の複雑な神経をフル稼働させ難しい動きや技を覚えていく過程は、他の何事にも変え難いです。
体操・トランポリンほど三半規管が鍛えられるものを他に知りません。
人は脳の数%しか使えていないとも言いますが、体操をやって来たおかげでもうちょっと多く使えているようにも錯覚しています。
脳みそ的にも肉体的にも色々な感覚が研ぎ澄まされていく気もしますが、もしかしたら今後、人類が宇宙進出する上で欠かせないことなのかもしれません。
NASAをはじめ、宇宙飛行士だって地上でトレーニングする時にトランポリンで感覚を鍛えてるんですね〜。
雑に言ってしまうと、スキーヤーたちがシーズンオフにオフトレとしてトランポリンするのと同じ感覚ですかね。うん、雑っ 笑
英語の仮定法にも出来そうですが、
もし私が月へ行けたなら月面で宙返り(ムーンサルト)をするのになぁ、
といつも考えています。
最後にそんな私が結構ハマった体操のおもちゃがあって、日本おもちゃ大賞2014でも話題になったものです。
[amazonjs asin=”B00KMPA9N6″ locale=”JP” title=”大車輪てつぼうくん 【日本おもちゃ大賞2014 コミュニケーション・トイ部門 優秀賞】”]
パーティのひとネタとしていかがですか 笑