アンケート調査でお客様の考えや好みを測ることって大事かと思いますが、メジャーな顧客満足度(CS・Customer Satisfaction)って、もはや古い考え方かもしれません。
これからの時代、NPS(Net Promoter Score)という指標を使っていくと、みんな幸せになれるかもしれませんよ〜、というお話です。
NPSはNet Promoter Scoreの略なのですが、直訳すると正味の推奨者を点数化したものですね。
でも実際には、日本語だと「顧客ロイヤルティ」などと呼ばれます。
どこかの企業やブランドの製品を買ったりサービスを利用した人が、他人に勧めたい(promote)かどうかを数値で表したものとなっています。
10点満点とした場合、9点・10点が多くなればNPSは上がるのですが、0点から5点が多くなればNPSは下がっていきます。
つまり、NPSが高い企業ということは高い推奨度の人が多く、低い推奨度の人が少ないことを表しています。
一般的に、めっちゃ好き!とか大ファンです!と言ってる人はNPSが高く、使ってみたけど大嫌いになった!とかアンチと呼ばれる人たちはNPSが低いんですね。
Wikiりたい人はコチラをどうぞ。
上で、NPSが良いよ〜、という話を書きました。
では、CS(顧客満足度)は何がダメか、という話になってきますよね。
一般的にNPSとCSを対比させた時には次のようなことが言われます。
CSは過去のことに対する数値、NPSは未来のことに対する数値である
実は、NPSが高く、推奨度合いが高いということはリピーターが多いことも表しているんですよね。
NPSが高い→大ファンが多い→リピートする、みたいな流れです。
これが未来の利益を上げることに繋がるわけです。
一方、CSの方では、買ってみた結果、まあ満足はしたことは分かりますが、その結果、リピートの購入・利用に繋がるかどうかが分からない指標とされています。
ある商品を買ってみて、安かったから満足した!とか店員さんが可愛かったから満足した!というのも含まれているかもしれません。
買って、使い方がよく分からないけど使ってみて、コツがわかれば便利だから満足だけど、これを他人に勧めたいかと聞かれると、そこまででは無い、みたいな結果もCSアンケートだと「良い結果」として出てきてしまいます。
NPSアンケートでは、次も利用したいか・知人に勧めたいか、がはっきりしているのでアンケート結果に多少の責任感みたいなものが含まれるとも言われます。
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皆さんが普段アンケートに答える時ってどういう時ですかね?
多いのは、「アンケートに答えておまけをGET!」みたいなのが多いんじゃないでしょうか。
アンケートって単純に考えると手間なので、何かインセンティブが得られないと答えたいと思いませんね。
オマケにつられて適当な答えを記入してしまう場合もあると思います。
オマケが良いものなら、深く考えずに「満足した!」的な答えを書いてしまうこともあるでしょう。
こんなことをしていては企業が経営戦略を練るための情報として全くあてにならない数値である可能性が高くなってくるわけですね。
例えば、デートで使う飲食店をネットで探す時、やはり口コミやレビューを頼りに選ぶことは多いと思います。
これが、本当にお客さんが満足して、書きたくなったから書いたレビューだと良いのですが、やはりその辺っていくらでも操作できますよね。
良いレビューを書いてくれたら飲食代金が半額になりますよ!みたいな状況で書かれたレビューにはやはり何の価値も無いわけですよ。
もちろん、目先の利益には繋がるかもしれませんが、長期的に見た時に良い店は残るし悪い店は潰れるのが世の常です。
インセンティブを払って得られた建前ではなく、本当の本音の評価が高いお店が良いお店のはずですね。
アンケートや口コミ・レビューを見る時には、どんな状況で得られた結果なのかも考えていく必要があります。
なので、NPSにせよCSにせよ、アンケートの内容だけでなく、とり方も注意を払う必要はあります。
つまるところ、顧客満足度だけを追求していっても将来的な売り上げが継続的に伸びていくかどうかはあんまり分からないということですね。
特に、お菓子のおまけ的に顧客満足度アンケートを実施して、真剣さのない「満足した!」という結果を見ても何も効果が期待できません。
真剣さがないという表現は「信ぴょう性が薄い」とも言えるかもしれませんね。
そんなアンケートをたくさん実施してお客様があたかも満足しているように見える結果を取り続けても効果が無いことは自明です。
アンケートを取れば取るだけお客様が消耗するし、アンケート結果を集計するだけ企業の社員も消耗していきます。
日本では遅れていますが、海外では実績がたくさんあるNPSを指標とした経営を進めていく事で、良質な売り上げが増えていき利益も向上していくことが期待できるということです。
NPS・顧客ロイヤルティを経営指標として取り入れたいなど、勉強してみたい人は色々と本が出ているので読んでみましょう。
こんな本はお勧めです。
デジタル先進国である中国の企業が取り入れて、売り上げ・利益が大きく上がったNPS経営の事例などが色々と紹介されています。
平安保険グループの衝撃―顧客志向NPS経営のベストプラクティス
難しい言葉で書いているように見えますが、要するに大ファンが増えるように、また、アンチが増えないように気をつけて商品を出し続けていけば将来的な利益が期待できるということですね。
なんだかこの辺りは、会社の経営でもブログの運営でも同じような気がしてきました!
ということで、顧客満足度ではなく顧客ロイヤルティを意識して見ましょうということを書いてきました。
ところでこの顧客ロイヤルティですが、ちょっと別の考え方で「従業員ロイヤルティ」(ENPS)という指標も存在しています。
ある企業に対して、そこの従業員が満足しているか、、、ではなく、他者に推奨したいかを数値化した指標ですね。
古くは「愛社精神」と言われるものを進化させたような指標です。
NPSと同様に、いま働いている企業を他人に勧めたいか、ということでやり直しがきくならまたこの会社に入りたいか、とか家族・親戚や親しい友人に対して「一緒にこの会社で働こう!」と勧められるかと考えると分かりやすいですかね。
もちろん、ブラック企業を自分の親戚に勧めたい人はいないと思うのでそんな会社は従業員ロイヤルティが低い会社と言えます。
あなたがもし従業員ロイヤルティが低い会社にいるな、と思ったら転職を考えるのも1つです。
会社に対して自分が「アンチ」だと言えるなら、そこにい続ける理由はありません!
世の中、あなたにぴったりの会社はありますし、転職の決断ができるのはあなただけですよ!
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以上、顧客ロイヤルティ・従業員ロイヤルティで、明日はもっとスタイリッシュ生活!