昨今のスポーツ界を賑わせている体操の「ひねり王子」をご存知でしょうか?白井健三選手です。
内村航平選手は日本体操界のエースとして長年活躍してますが、彼は男子体操の6種目が全種こなせるので「オールラウンダー」として評価されています。
対して、白井健三選手は特に「床」と「跳馬」の「スペシャリスト」として評価されています。
オールラウンダーの内村選手が「個人総合」でメダルを取るとしたら、スペシャリストの白井選手は床や跳馬の「種目別」でメダルを取るでしょう。
そして、内村選手よりも年齢は5歳以上若く、2020年の東京オリンピックでも大活躍が期待されています。
そんな彼のスペシャリスト感を強調する、「名前付きの技」がなんと6つもあるので今回はそれを紹介したいと思います。
助走をつけて、ロンダート→バク転からの宙返りって、やっぱりカッコ良いですよね!(前方宙返りはロンダートなどはあまりやりませんが)
シライ1とも言えますが、これは「後方伸身宙返り4回ひねり」(F難度)です。
「後ろに跳んで」・「身体を伸ばして」・「1回宙返り」する間に「4回ひねる」、という大技です。
白井選手単独ではなく「グエン」とついているのは、グエン選手もほぼ同時期にこの技を発表して成功しているからですね。
回転(宙返り)こそは1回ですが、4回ひねるのは想像を絶する世界です。
ひねりの回転速度が高く、身体をギュッと締めておかないと遠心力にやられます。
内村航平選手がよく床の最終技に使っているのが後方宙返りの3回ひねりなので、それよりも1回多いです。
すでにひねり王子感がぷんぷん匂ってきますね〜。
体操選手にはゴツい筋肉がある人もいますが、白井選手は比較的細いですよね。体脂肪率もきっと10%以下のはず!
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シライ2は「前方伸身宙返り3回ひねり」(F難度)です。
「前に跳んで」・「身体を伸ばして」・「1回宙返り」する間に「3回ひねる」、という大技です。
シライ1と比べて、ひねりの回数が少なく見えますが「前方」と「後方」の違いがあって、器械体操では前方宙返りの方が難しいんですね。
なので、シライ1もシライ2もF難度で間違いありません。
シライ3は、「後方伸身2回宙返り3回ひねり」(H難度・正式な技の中で最高難度!)です。
「後ろに跳んで」・「身体を伸ばして」・「2回宙返り」する間に「3回ひねる」、という大技です。
器械体操のいわゆる大技の「ムーンサルト」を想像される方も多いと思います。
これは「後方抱え込み2回宙返り1回ひねり」なので、姿勢(伸身⇆抱え込み)が違うのと、ひねり(3回⇆1回)が違います。
もちろん私は出来ませんが、ものの1〜2秒の間に回って・捻って忙しい技だと思います。
2回宙返りか、または3回ひねりのどちらかだけでも大変なのに、それを同時にやってしまうとは欲張りな技かもしれませんね。
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続いて、跳馬にも白井健三選手の技が3つあります。
跳馬というと、体育の授業での「跳び箱」に似ていると思われがちですが、白井選手の技は跳ぶ前にロンダートしたりするので全く違う世界が広がっています。
跳び箱を跳ぶ前に後ろを向くって、単純に恐怖でしかないですよね。
床と同じく、白井選手とキム選手がほぼ同時期に発表して成功した技です。
「伸身ユルチェンコ3回ひねり」(得点5.6)です。
シライ2は、「伸身ユルチェンコ3回半ひねり」(得点6.0)です。
跳馬では世界最高難度ですかね。白井選手の高いひねり力と激しい跳躍力と組み合わせた凄い技です!
シライ3、「ロンダートから1回ひねり後転跳び 後方伸身2回宙返り」(得点5.4)です。う〜ん、長い!
長いので先行技のシェルボを使い、「シェルボ2回ひねり」と呼ばれることもあります。
この技は、少し体操している人から見ても「なんでこんな技やりたくなったの?」というくらいマニアックな技です。
なんで跳馬を跳ぶ前にロンダートしちゃってるの?しかもその上、1回捻ってるし!って感じですね。
シライ2の得点6.0よりも、シライ3の方が低いので半分遊びで名前を取りにいった感もあるかもしれません。
床・跳馬の王者のみぞ持てる余裕・遊び心なのかもしれません。
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ということで、跳躍やひねりのスペシャリストの白井選手の名前付きの技を紹介してきました。
どれも激しい技ばかりでしたね。
われわれ一般人が一生の間に経験しないような回転や遠心力を知っているってマジで凄いです!
もし「一生に一度も単発の宙返りですらやらないのは嫌だ!」という方がいれば、ぜひトランポリンで練習してみましょう。
身体をギュッと締めるための全身の筋トレも大事な課題です。
宙返りという未知の領域にチャレンジして、明日はもっとスタイリッシュ生活!